先に要点

薬を使い始めてから体調の変化に気づいたら、最初に連絡するのは処方した医療機関です。それとは別に、患者や家族が副作用と疑われる症状をPMDA(医薬品医療機器総合機構)に直接報告できる「患者副作用報告」という仕組みがあります。報告は安全対策に使われ、個別の助言や調査結果の連絡は行われません。

まず、処方した医療機関に連絡する

PMDAは、患者副作用報告の案内で、現在副作用が疑われる症状がある人は医療機関に相談するよう明記しています。報告の仕組みは、症状への対処を行うものではありません。

オンライン診療で処方を受けた場合は、その医療機関の案内に、体調が変わったときの連絡方法が書かれています。薬を続けてよいか、中止するか、受診が必要かは、自分で判断せずに医師にたずねてください。緊急性が高いと感じるときは、近くの医療機関や救急の窓口を利用してください。

患者副作用報告とは

PMDAは、医薬品の安全対策に活用する目的で、患者本人または家族からの副作用報告を受け付け、整理して厚生労働省に報告しています。厚生労働省が定める実施要領に基づき、2019年3月26日から正式に実施されています。

販売が始まる前に医薬品のすべての副作用を把握することは難しいため、使った人からの情報が安全対策に役立つと、PMDAは説明しています。報告された情報は、症状の重さや、添付文書で既に知られている副作用かどうかが確認され、製薬企業や医療機関からの報告や文献とあわせて、さらなる安全対策が必要かどうかの検討に使われます。

報告の方法

報告はオンラインと郵送の2通りです。オンラインの場合、入力項目は約40項目、所要時間は約30分とされています。報告の完了を知らせるメールが届くため、メールアドレスが必要です。

オンライン報告の前に手元に用意するもの

  • メールアドレス(報告受領のメールが届きます)
  • 使用した医薬品の名前と使用状況がわかるもの(薬のシート、お薬手帳など)
  • 症状が出た時期、経過、受診した医療機関のメモ

PMDAは、同じページに一定時間とどまるとセキュリティのためにセッションが切れると注意しています。入力する内容を先にまとめてから始めると、途中で切れにくくなります。

報告した後に起きること

PMDAは、報告に対する助言、調査や評価の結果、安全対策の検討状況の連絡、報告内容に関する問い合わせへの対応や報告の取消しは行っていません。報告は、個人が特定されない形に加工したうえで、厚生労働省と製造販売業者に提供され、公表されることがあります。

また、報告した副作用に対して治療を受けていて、詳しい情報を聞ける医療機関があり、PMDAがさらに詳しい情報を必要とする場合、その医療機関に問い合わせるフォローアップ調査が行われることがあります。この場合、報告された情報(個人情報を含む)が医療機関に提供されます。調査の結果は、報告した人や患者本人には個別に知らされません。

相談先の使い分け

目的によって窓口が異なります

今ある症状への対処は、処方した医療機関。医療の内容や医療機関への疑問は、各地の医療安全支援センター。薬の使い方や飲み合わせの一般的な質問は、PMDAの「くすり相談窓口」。副作用の情報を国に届けたいときは、患者副作用報告です。

PMDAは、医療に関する相談は受け付けていないとし、全国の医療安全支援センターを案内しています。

救済制度とは別の手続き

副作用による健康被害に対する「医薬品副作用被害救済制度」の給付請求は、患者副作用報告とは別の手続きです。報告をしても救済の請求にはなりません。救済制度の対象や手続きは、このサイトの「医薬品副作用被害救済制度の基礎知識」と、PMDAの救済制度のページで確認してください。

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参考にした一次情報

内容を確認するときは、各機関が公開する最新版もあわせてご覧ください。