見るのは5か所

自由診療では、国内で承認されていない薬や、承認された効能・効果、用法・用量と異なる使い方が提案されることがあります。厚生労働省の医療広告等ガイドラインは、こうした薬を使う治療をウェブサイトで紹介する医療機関に、未承認であること、入手経路、国内の承認薬の有無、海外での安全性に関する情報、公的な救済制度の対象にならないことの5つを記載するよう求めています。

「未承認医薬品等」に含まれるもの

ガイドラインが「未承認医薬品等」と呼んでいるものには、次の2つが含まれます。

  • 国内で、法律に基づく承認を受けていない医薬品
  • 承認は受けているが、承認された効能・効果または用法・用量と異なる使い方をする医薬品

ガイドラインの定義には医療機器や再生医療等製品も含まれますが、この記事では医薬品に絞って説明します。

海外で使われている薬であっても、国内で承認されているとは限りません。また、国内で承認されている薬でも、承認された範囲と異なる目的や量で使う場合は、この扱いに含まれます。

記載が求められている5つの事項

ガイドラインがウェブサイトへの記載を求めているのは、次の5つです。

1. 未承認であること

使用する薬が、国内の法律に基づく承認を受けていないものであること。

2. 入手経路

医師などの個人輸入によって入手した薬を使う場合は、その旨。厚生労働省のウェブサイトにある「個人輸入において注意すべき医薬品等について」のページの案内も含まれます。

3. 国内の承認薬の有無

同じ成分や性能を持つ、国内で承認された医薬品があるかどうか。

4. 海外での安全性に関する情報

主要な欧米各国で承認されている場合は、その国の添付文書に記載された重大な副作用や使用状況について、日本語でわかりやすく説明すること。承認されている国がないなど情報が不足している場合は、重大なリスクが明らかになっていない可能性があることを明示すること。

5. 公的な救済制度の対象にならないこと

未承認の医薬品の使用は、医薬品副作用被害救済制度の対象になりません。承認された医薬品であっても、原則として決められた効能・効果、用法・用量、使用上の注意に従って使用されていない場合は対象にならないことを含めて、明示すること。制度のあらましは「医薬品副作用被害救済制度の基礎知識」に書いています。

表示の場所にもルールがあります

ガイドラインは、こうした情報を、リンク先の別のページに置いたり、利点に関する情報と比べて極端に小さな文字で掲載したりする形式を採用しないよう求めています。

あわせて示されるべき情報

自由診療について詳しい情報を提供する場合は、上の5つに加えて、通常必要とされる治療内容、標準的な費用、治療期間と回数、主なリスクや副作用、問い合わせ先を示すことが求められています。

診察で医師に質問したいこと

ウェブサイトの表示は、判断材料の一部です。提案された薬について、診察のときに次の点を確認しておきましょう。

  • 提案された薬は、国内で承認されているか。販売名をPMDAの「医療用医薬品 情報検索」で調べると、国内の添付文書が見つかるか
  • 承認された効能・効果、用法・用量の範囲での使用か
  • 同じ目的で使える、国内で承認された薬はあるか
  • その薬が提案された理由と、想定されるリスク
  • 副作用が起きたときの連絡先と、救済制度の扱い

説明を聞いても判断に迷うときは、その場で決めず、質問をメモして持ち帰ってかまいません。処方の適否は、健康状態や他の薬との関係も踏まえて医師が判断します。

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参考にした一次情報

内容を確認するときは、各機関が公開する最新版もあわせてご覧ください。